ウェストバージニア州の小さな町フェアレイクを舞台にハロウィンに開催される音楽フェスティバル”バーニングマン”に参加するためこの町を訪れた若者たちが奴らの襲撃に遭う。真っ先に街の電気系統のインフラを破壊しに行く食人族たちの頭脳明晰かつ狡猾さよ。。シリーズ第五弾。また今回でナンバリングに擬態したパチモン(密猟区・バタフライエフェクト・新クライモリ)以外のシリーズは無事完走。またパッケージにあるようなパーティという名の壮大な宴描写は無く、保安官詰所を介した街の一角や拉致先でせこせこヒリカー一族が人間を追い詰め惨殺する既定どおりの内容。まずなんでバーニングマン?というキャッチーさかつ話題性は置いとき、ヒリカー一族が人間の悪人と手を組むという設定は、第六弾の構図をやや彷彿とさせナンバリングで後続作にアイデアがそのまま採用されたのは伺える。また今回若者たち5人が主軸というよりは警察の保安官女性キャラが主観的に描写される。スラッシャー描写も内臓引き裂きや生首サッカー、ドラム缶風呂の丸焦げなどアイデアに飛ぶ。振り返れば指名手配中の悪人が若者たちや保安官を引っ掻き回す役目は物語を牽引するフックとなり、良かった。死ななさそうなキャラが呆気なく中盤で惨殺されたり期待を裏切るあたりは攻めてる。女性保安官の指揮系統の杜撰さでああいう顛末を結局は迎えるわけだが、軌道修正を掛けようとしても自然と歯車が狂いだす感じは観ててぎゃくに痛快。今回にかぎって何人かの生還ルートが設定上あっただけに残念。台詞上でもあったように第四弾からの廃病院からの流れを繋ぎとして汲んだのは良かった。来年にクライモリシリーズのファイナルが米公開で控えておりヒリカー一族の復活に期待したい。