ハミングバード

さよなら渓谷のハミングバードのレビュー・感想・評価

さよなら渓谷(2013年製作の映画)
4.0
 レイプ犯と被害者。愛とSEX。当事者と野次馬。そして男と女。主演の二人の演技が良い。特に男の大西信満は、主人公の持つ、学生野球のヒーロー時代とは打って変わった加害者となってしまったことへの後悔とそれを静かに受け入れる覚悟をした人間の暗さが出ていて良い演技であったし、真木よう子の存在も危なげな雰囲気が同様に内容にマッチしている。原作を昔読んでいたが、気が付いたらまったく忘れて魅入ってしまった。エンディングテーマを椎名林檎に書き下ろさせて真木自身に歌わせたことも成功している。多少書くことに躊躇するが、真木よう子のベッドシーンは単なるこの映画の客寄せでは無く、男と女を象徴するものを感じたのは私だけだろうか。
ハミングバード

ハミングバード