しまかす

まぼろしの市街戦のしまかすのレビュー・感想・評価

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)
4.7
これも中高生の頃に読んだカルト映画特集に載っていて、ずっと気になっていた一本。4Kデジタル修復で劇場公開、なんとまあ喜ばしいことか。可笑しくて愛しくて皮肉のきいた最高の映画だった。
決して他人を傷つけるなどことなく、ただ自分のなりたいものになって自由に生きる彼らの姿はとても美しく見える。本当に狂っているのは…
人や町を傷付けるために使われるはずだった火薬が花火となって人々を歓喜させる光景には思わず涙がこぼれた。
元々日本で公開されていたものは最後、門の場面で終わっていたらしい。あの後のカットがあってこその傑作だと思う。今回はこちらを観られて良かった。ていうかコクリコ愛らしすぎません?人間国宝かよ

終演後、近くの座席に座っていた男性が控え目に拍手をして、小声で最高と口にしていたのが良かった。私も心の中では賛同していたよ。一緒に拍手ができなくてごめん。
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