やまと

ホーリー・モーターズのやまとのレビュー・感想・評価

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)
3.0
「本当の自分ってなんなのだろう。」
誰もが一度は通るその命題に、答えは存在しない。場所や立場が変われば、その時々で自分の役割が変わり、その役を自分に落とし込んで務める意味では、もしかすると人は皆、役者と言えるかもしれない。
主人公・オスカーは仕事をこなしながらこう漏らす。「カメラのことは残念だ。どんどん小さくなって、いまや目に視えなくなった」と。オスカーは楽屋を兼ねたリムジンで街中を移動しながら、趣向を変えながら突如として演じ始めるが、誰からもカットの声はかからない。BGMもカメラワークもない、シームレスな日々を生きる我々の人生も、ワンシーンワンカットの映画なのだ。と、映画への礼賛を描く
やまと

やまと