このレビューはネタバレを含みます
物語の現在軸は朗読会。
朗読内容がストーリーのメインとなるが、結局自分の歩んだ内容なので自分の過去を振り返る長いシーンみたいなもの。朗読内容は虚構とされているが実は現実だと気づく若い女子大生…。
ちゃんとペンを持って出かけて朗読する中年作家クレイと、朗読内に出てくる盗作したローリーは同一人物で(またはそれに似た人生)、盗作元の老人に許しを乞うが、犯した罪を背負って生きろと言われる。
この時点では盗作したことを後悔し続けろと言われていると思っている。
老人は「私の失敗は彼女より言葉を愛したことだ。彼女こそ創作の源だ」と助言したのにもかかわらず。
もちろん老人は自分の人生をフィクションにされたことに憤りを感じているんだけど、盗作した人生もフィクション化されるからそこから抜け出しなさいと言いたかったんだろう。
ラストシーンで、ようやくドラの大切さに気づくが、ヨリが戻ったかどうかは観る人に委ねられる。
ドラは作家のクレイを好きになったんじゃなくて、目の綺麗なクレイを好きになったのに…。