いち

プッシャー2のいちのレビュー・感想・評価

プッシャー2(2004年製作の映画)
4.5
1,2を鑑賞(3は未鑑賞)。
私は2が断然好きです。前作より主人公の心情の流れが解りやすかったので余韻を楽しめました。
1でただのアホとしか思えなかったトニーが自分で考えあがき、行動に移すまでの物語です。何度か泣きました。

序盤はトニーのだらしないクズの感じや品のない描写が続きますが彼の心情が見えてくるとどんどん引き込まれていきます。いきがってるけど臆病で頭が悪くてすぐ利用されてしまうグズグズのトニーにいつの間にか同情し愛おしく思えてくるのが不思議で、改めてマッツの凄さを実感します。
自信を持ってオススメできる映画です。

父親になじられるラストシーンはもうトニーがかわいそうでかわいそうで…家族から認めてもらえず疎外されるっていうのは単なる孤独とは次元の違う絶望なんでしょうね。言葉を額面通り受け取ってしまい利用されてもちゃんと断れなかったり怒ったりできないのは頭が悪いからだけでなく何でもいいから誰かとの繋がりみたいなものを求めていたんでしょうか。
というかこの映画のデンマーク治安悪すぎでは…
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