ダイセロス森本

ポゼッションのダイセロス森本のレビュー・感想・評価

ポゼッション(2012年製作の映画)
4.4
終わり方が最高すぎてたぶんずっと記憶に残るであろう作品。素晴らしい。
ただのおばけアトラクションでなく悪魔が乗り移る的な、デビルムービーなんだけれども、しっかりその悪魔も姿を現してくれるので好き。

離婚したばかりのお父さんが新しい家を購入し、娘ふたりがその家と母の家を行き来する中で起こる話。
たまたまやっていたガレージセールで妹が選んだ汚い箱。どこかの文字で何かが彫られているが、英語でないのでわからない。
箱はびくともせず、開くこともできないのだが、箱を揺さぶると中に何かが入っている音がする…。

毎晩大切に箱を横に置いて寝る娘。やがて箱が話し出す。
箱は隠された場所に鍵があり、それを見つけた娘は箱を開けてしまった…!それからというものの、毎晩箱は自ら開き、娘を求める。
やがて箱に侵され、自分を失い始めた娘は、学校で暴力を振るうようになる。

箱に執着する娘の姿に気付いたのは実の父。そして、その解決策を探し出したのも実の父。結局娘への愛って素敵だなって話です。もちろん。
お父さんは本当に素敵な人で、かっこよくて愛情であふれているのに捨てられた。なんかとっても…気の毒。
最後まで気の毒なのがちょっと気になるけれども。

終わり方が本当に最高でこれぞ呪い!って感じなんだけど、全然知らなかったのでそのシーン「箱~~~!!!」って叫んでしまった。

カメラワークも不気味さも、その中にある家族愛も上手に描けた傑作。
このイラストのように口から手が出てくるのもまた良い。