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モアのchiyoのレビュー・感想・評価

モア(1969年製作の映画)
3.0
2023/5/14
ヒッチハイクでパリに着いたドイツ人青年ステファン。初っ端からイカサマ賭博師・チャーリーのカモにされてしまい、どうなることかと思ったものの意外にも二人は意気投合。が、アメリカ人女性・エステルと出会ったことから悲劇が始まる。完全なる薬中映画で、ステファンが辿った末路に同情の余地は全くなし。と同時に、あれだけヘロインを拒んでいたのに、一度でもその味を知るとこうも抜けられないのか、と薬物の恐ろしさを改めて知る。その反面、二人が過ごすイビサ島がすこぶる綺麗で、こんなにも素敵な場所で薬物に溺れるだけというのは勿体ない限り。同時期に観た「渚の果てにこの愛を」と同じく、ミムジー・ファーマーは死の天使。ただ、本作は内容の割には若干長尺で、彼女が居たから最後まで観ることが出来たようなもの。全体的にちょっと残念な作品だった。
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