にこまる

狂武蔵のにこまるのネタバレレビュー・内容・結末

狂武蔵(2020年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

"こんにちは!私達はチャンバラ同好会です!今回は宮本武蔵の吉岡百人斬りを再現した77分ワンカットワンシーンの動画を撮影してみました!楽しんでもらえたら嬉しいです!"みたいなコメントが付いてるYouTubeの動画だったら星5付けました

お金ないのは分かる、やり直しがきかないのも分かる、でもまだこだわれただろう、出来る事があっただろう

民家なら水の溜まった桶だってあって良かったんじゃないか?竹筒だとしても死体の懐にあってもいいよな?突然雨の降る季節なら水溜りやぬかるみだってあっていいだろうし、その水で顔の血や汗を流すことだってできたんじゃない?血糊は高くても跳ねた泥で汚れるのはタダだよね?、人数に限りがあるのも分かるそれは仕方ない、じゃあ別人に観せる努力はしたのか?着物を交換する、着崩す、帯を巻かせる、髪の結びを変えるあるいは解く、これらは全部素人考えか?、役者達にここまでやらせるのに対してスタッフは出来る事を全部やったのか?

これじゃあ9年前の動画の供養でしかない、折角撮ったしっていう気持ちはわかるし、確かにお蔵入りには勿体ない熱量はあるけれど…フルプライス1800円の(44館ではあるが)全国上映だよ?

でも、魅力が全く無いわけじゃない、まずはもちろん企画が面白い、宮本武蔵っていう伝説の剣豪の吉岡百人斬りっていう伝説をワンシーンワンカットという形で観客が追体験する、作りようによっては邦画の傑作になりうるはず、何より邦画でなんとしてでも劇場で観たいって思ったのは本当に久しぶり、又、77分間戦い続けた拓さんの鬼気迫る気迫は後半になるにつれ充分に伝わってきたし、部分的ではあるものの中ボス達との決闘シーンは緊張感があって良かった、正直1000円なら満足してると思う

これだけ魅力的な企画がこれで終わってしまうなんて本当にもったいない、チャンバラは日本が誇れる日本にしか出来ないアクションだと思う、この作品が上手く宣伝になって、是非リメイクして度肝を抜いて欲しい
にこまる

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