私にとって初めてのインド映画。皆さまの高評価納得の良作でした。
3時間弱の長尺を全く感じさせないテンポのよい展開とノリのよい音楽、カラッとした痛快な笑いとほろっとする情の深さ。そこに社会問題も放り込んで、最後の伏線回収ときたら、うーん盛りだくさん。
教育格差や自殺の多さ、過熱する競争社会など、深刻な問題を説教くさくならずに風刺する演出に好感。ランチョーの頭の回転と心根の真っ直ぐさ。ラージューやファルハーンでなくとも、導師と呼びたくなる。
ピアの賢さと可愛げ、ドレスアップした美しさにも見惚れた。チャトルの鈍臭さもご愛嬌。
ハラハラドキドキしながら、泣き笑い、最後にはみんなのことが好きになる。親も含めてそれぞれが今までの自分を乗り越えて行くのが素晴らしい。自分らしく真っ直ぐに自分の人生を生きるのに必要なことは、「きっとうまくいく」と信じて行動を貫く勇気なんだろうな。後半の風景の美しさも象徴的。
