…ほ、ぼ、無味無臭！
実在したセレブ宅専門の空き巣グループ、《ブリングリング》の顛末が語られるクライム×青春モノ。
空疎で短絡的な物欲・承認欲から窃盗行為が明らかな時限爆弾的にエスカレートしていく若者たちだけれど、セキュリティもプライバシーもガバガバなセレブたちと皮肉にも本質的には変わらないようにも思えたりする。
…とか色々書こうと思えば書けるのだろうけれど、映画にもドキュメンタリーにも未満というか、事実以上の何かが特に見つからなくてやる気が出ないのである。あるいは、今作が公開されて10年ほど、ここに描かれている若者たちの振る舞いはネットの中で余りにも「当たり前」になりすぎたのか。
とはいえ、ギャルいエマ・ワトソンが見られることと、パリス・ヒルトンの懐の深さ（実際に被害のあった自宅を撮影に提供、色々いじり散らかされつつ、ちょろっと本人も出演）には一定の価値がある。真のセレブたるものこうでなくっちゃあね。
