タコス野郎

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命のタコス野郎のレビュー・感想・評価

4.2
論理的なストーリーの組み立てで、人によって作られた合理的な枠組みより生み出される不条理を映し出す

私たちが生きていく中での政策・法律・ルールは不条理・不合理なんじゃないのか?(極端な話、人殺したら死刑以外は有り得ないはず)

でも、愛だのなんだは不合理であるがゆえに魅了される?
最初の頃、ルークも愛・気持ちはあるが計画と実行する“社会的”能力はない、それでも一緒に居たいと思ってしまうし、思えてしまう

警官は悪い言い方だと、有事の際の殺しは合法
警官に親を“殺された”家族の警官への復讐は非合法
被害者の家族、容疑者の家族、裁く者の家族、それぞれが背景をもつ

まぁ、力無き者・持たざる者は永遠に搾取され虐げられるだけ
半端な正義(優しさ)は皆を傷つける
理想を語るのは自由だけど、実現には力をつけろ(作中のクーパーのように)

民主主義と資本主義ごじゃっぺのぽかぽか日本には厳しいが、これが私達が生まれた世界での“宿命”である。