Antaress

愛のコリーダのAntaressのレビュー・感想・評価

愛のコリーダ(1976年製作の映画)
3.6
芸術か、はたまたポルノかと公開当時、物議を醸した本作。

観た感想は芸術だしポルノでもある。

大島監督の「裸や男女の行為を映して何が悪いんじゃ!」と言う意気込みは凄く分かる。
分かるし、支持できる。

でもやっぱりエロはエロwww

脚本としては藤竜也演じる吉藏の描き方が上手い。居るんだよね、こう言う口説き上手なエロ男って。床の中では女々しいくらい優しいの。
「うん?そうなのかい?」
とか定の言うことは何でも受け入れちゃう。

それでそうじゃ無い時には冷たいとか、そんな奴なら最低ではあるけれど、まだ女から見限ることも出来るのに吉はとにかく優しい。優しいから定がどんどんのめり込む。
それは只の優柔不断なんだけれど。

でもたとえ優柔不断でも、敢えて殺されてくれるなんてそれはそれで究極の愛と言えるのかな。

藤竜也が普段のThe漢なイメージをガラリと変えて掴みどころの無いへらんへらんの男を演じているのが面白い。
定に包丁持って脅されても「やめてくれよぅ」なんておどけて誤魔化すところなんかね。甘ったれたジゴロみたいな台詞回しが憎いくらいリアルなんだな。

しかし体力的には大変だったろうな(笑)

因みにネトフリで無修正版を観ました。
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