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劇場版SPEC~結~ 爻ノ篇のkensyoのレビュー・感想・評価

劇場版SPEC~結~ 爻ノ篇(2013年製作の映画)
1.0
最早「これを見さえすれば完遂だ…」と行のような気持ちで見た作品。

今作ではキャストの美貌を生かすシーンがほぼなく、迫力を出したいのか汚い言葉の応酬で説教も多く、魅力が少ないというより醜かった。

「あー世界に喧嘩売っちゃいましたかー」とか、突出した能力を持つものは私利私欲にまみれるとか、厨二病に偏見を重ねて「それでも俺たちの想いは…!」とか誰でも言えるフワッとした言い分しかないのはとても気持ち悪い…。

ギャグもどんどん二次ネタばかりで、それも参照元や使い方がつまらないと感じる。

その上90分の映画のうち中盤以降の約1時間をビルの上に役者が突っ立ったまま

白「フッ」
主「なめんな!」

だけのやり取りで引っ張るのも(悪い意味で)すごいし、(終末感を出したかったのか)赤黒く、美観を感じさせない色合いが続き(赤黒全部がダメとは思わないけど、このシーンは美観を感じなかった)、このシリーズの最大の(もしくは唯一の)見どころである俳優さんの美貌を台無しにしてるのすごいと思う。
ギャグみたいな格好で停止させられた栗山千明がかわいそうだった。

そしてここまで大掛かりになったシリーズのラスト!
ラストであんな雑な合成ありますか…あっていいんですか…と大いに共感性羞恥を刺激された作品。

全体の大半が無用か引き伸ばされたシーンで、それをなくせば天-爻までを1本にまとめられるし、それでやっと普通の映画の濃度になると思う。
ジュースを1杯分を水で薄めて3杯飲まされるのはキツい…
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