イチロヲ

キャンディのイチロヲのレビュー・感想・評価

キャンディ(1968年製作の映画)
4.0
男を蕩かす魔性の女子高生が、不慮の事故により失神した父を介抱しながら、一路ニューヨークへと出立する。テリー・サザーンの同名小説を映像化している、エロティック・コメディ。

1958年出版の原作にヒッピー・ムーブメントのエッセンスを取り入れている作品。ヒロインに狂わされた男の下半身模様を「ラブ&ピース」の思想で描写しており、例えるならば、永井豪の不条理エロ漫画をオムニバス形式で観ているような感覚に近い。

ヒロインを演じているのは、当時18歳のエヴァ・オーリン。ビスクドールのような顔立ちと肉感満点のグラマー体型が蠱惑的であり、全裸ヌードを披露してくれるが、乳房と下腹部は鉄壁ガードしている。

ヒロインに翻弄される男性陣は、メキシコ人の庭師(リンゴ・スター)、空挺部隊の将軍(ウォルター・マッソー)、父を診察する医師(ジェームズ・コバーン)など。原色のアートワークが冴え渡っており、ハッピーでフラワーな感慨に浸ることができる。
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