ネット上にスキャンダル映像を拡散された人気女子アナ(椿かなり)が、熱心なファンの青年(北川帯寛)と遭遇する。有名人に対する誹謗中傷問題をコメディ路線で描いている、オーピー配給のピンク映画。
ヒロインとして登場する女子アナは、強度の不安障害を抱えており、本番前にマスターベーションして全身を弛緩させないと、マトモに仕事することができない体質の持ち主。そんな彼女が、嫉妬する人間から誹謗中傷の被害を受けてしまう。
ヒロインの足を引っ張ろうとする先輩女子アナの役柄を倖田李梨が演じており、ヒール(悪役)としての素質が遺憾なく発揮されている。「女の敵は女」の構図を、女性監督がストレートに描いているところも醍醐味となる。
カラッとしたコメディの中に「自分の下半身事情がネットに晒されてしまう恐怖」というものが、しっかりと織り込まれている。正直なところ、弁護士を雇って戦えば勝てる立場なのだが、そっちの方向には落とさないところが、荒唐無稽なピンクならでは。