みむさん

ザ・デット〜ナチスと女暗殺者〜のみむさんのレビュー・感想・評価

3.5
「ペイド・バック」としてリメイクされたオリジナルのイスラエル映画。微妙な違いはあるにしろほぼ同じだったが、リメイクの詳細忘れてる状態で見たのでわりと楽しめた。
史実から着想得てそうなフィクション。

ビルケナウで人体実験を行っていた外科医が逃亡先でモサドに捕まり殺された。しかしその真実は…
それから35年後のモサドエージェントが「あの失敗を取り返す」と言うが何があったのか。
たぶん、メンゲレ(南米に逃走潜伏)とアイヒマン(南米に逃亡、モサドに捕まる)からインスパイアされたんだろうな。

1960年とその35年後が交互に描かれ、それぞれのラストが対照的かつ皮肉的に交差する。

この秘密は墓場までもっていくべきだったかもしれないが、それでは一生悩むだろう。
その苦悩をずっと内に秘めていたモサドエージェントたちの状況、三者三様にツラい。
若気の至り・不注意だとしても、ずっとそのことがつきまとう。

まさにタイトル通り罪過に耐えきれずけじめをつける話。

リメイクのほうはジェシカ・チャスティン、ヘレン・ミレン、サム・ワーシントン、イェスパー・クリステンセン共演なので、面白いのにひたすら地味な本作より見映えありで良いかもね。