グリゴリグリグリ

海がきこえるのグリゴリグリグリのレビュー・感想・評価

海がきこえる(1993年製作の映画)
4.5
 唯一無二、一心同体の親友。だからこそ最初は好みが合わなかったと親友へ失望し、それなのにその女と仲が深まる機会に恵まれて。
 主人公である杜崎と蚊帳の外な松野と田舎から見た都会者の武藤。素朴でかわいい小浜とスパイスのような清水。
 第三者として俯瞰して見られるからこそ「武藤はそんないい女じゃないぞ」と思えて男だからこそ「そんな女に惹かれるお前の気持ちもわかるぞ」なんて思えて、杜崎と松野が帰郷して仲直り、武藤が描かれずに大団円、なんて思っていたがやはりヤキモキさせられる。
 杜崎……やっぱり好きなのか……。
 松野……東京にいるんだな、なんて顔するな……。

 映像もキレイだし声も演技も昔っぽく素朴。確かに現実的で、妙に身近に感じられる。
 耳をすませばの方が心臓にはいいですね。