映画の味方あっつマン

海がきこえるの映画の味方あっつマンのレビュー・感想・評価

海がきこえる(1993年製作の映画)
3.3
高知の進学校から東京の大学に入学した杜崎拓は、夏休みに同窓会のために故郷・高知へと帰省する道中、拓はその高校時代を思い起こす。東京から転校して来た里伽子との出会い、ハワイへの修学旅行、里伽子と2人だけの東京旅行、親友と喧嘩別れした文化祭。記憶をたどりながら、拓は里伽子の存在を振り返っていく——。

スタジオジブリの若手制作集団が作った、テレビ用のアニメであり、これを観た宮崎駿監督が怒り心頭になって、あの「耳をすませば」を企画したという曰く付きの作品。

以前は、ヒロインの武藤里伽子がただのイタい子にしか思えなかったが(まあイタい子ではあるけど)、主人公の杜崎拓を振り回す武藤も、親に振り回されてたんだなと思うと、少し可愛げがある。

武藤が吊るし上げにあった後の下りは、杜崎が可哀想で、面白かった。なかなか良い青春ストーリーだ。

ファンタジー要素もある「耳をすませば」と比較すると、「海がきこえる」は現実味しかないので、子供の時は印象に残らなかった。いまは、あの頃に比べると、面白さが分かるようになったかな。