映画大好き岡部です

ペトラ・フォン・カントの苦い涙の映画大好き岡部ですのレビュー・感想・評価

5.0
非常に美しい作品。
このテーマが50年前に撮られていたってのが本当に凄い。



此方の作品ですが、サブスク配信されておらず?円盤(DVD)は廃盤の為、上映中の今は大変貴重な機会の様です!!



新宿武蔵野館(東京)での上映期間は、

【 2023年7月6日(木)16:05~ 】

迄の様です。(現状)



僕は、フランソワ・オゾン版の『苦い涙』を昨日先に鑑賞していたので、此方オリジナルのファスビンダーの戯曲(1971)の映画化『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』(1972)をなる早で鑑賞しに還って来ました!!

又、もう1度は鑑賞しに行こうと考えております!!

皆さんもオゾン版の『苦い涙』と併せて、是非劇場に急いで下さい!!!!!



感想。

脚本の全てに無駄がなく美しい構成だと感じました。

オリジナル版もオゾン版も主人公の恋愛観が興味深く、人間臭く、序盤 親友と愛について語り合うシーンは最大の見所の内のひとつではないでしょうか!

その他、内容に関してのレヴューはオゾン版のページで。
※完全に一致している訳では無いです!!



普段 邦画以外の作品を観る際は、
【字幕:画:雑念=5:4:1】
の比率で集中している自覚が何となくあります。
※雑念はもっと多いかもですが笑

フランソワ・オゾンの『苦い涙』を鑑賞したばかりだったのである程度は内容を色濃く記憶していたのもあり、
【字幕:画:雑念=1(ほぼ0):7:2】
の比率で鑑賞してみました。

画で捉えて鑑賞した為、いつも以上に美術や小道具等に興味が湧きます。
搾りたてのオレンジジュース。服を纏わせ雑多に置かれたマネキン。気分に合わせてレコードを流しそれにノッて踊る。ほわっほわの絨毯。ベットの上でお酒を飲みつつの食事🦐。絵画で埋め尽くされた壁。雑誌や人形。
好きな物事で溢れた室内は
個性的な主人公の思考や感性、価値観を物質的に巧みに表現していて、ずっと眺めていたくなります。

カメラワークや演出、音楽も楽しめました。非常に、素敵で、美しく、充実した鑑賞のひと時を過ごす事が出来る、美しい作品だと僕は思います。

1番印象深かったのは、流れる音楽の歌詞と主人公の台詞が一瞬シンクロする場面。人間の内なる想いを表現/演出する為の非常に美しいシーンだったと思います!!

あっ、ありましたよね?!不勉強で曲名や詳細な台詞等ソースを見付けてこれてないのですがが、、、僕の勘違いじゃないですよね?!?!



余談ですが、
今でさえ物で溢れている自室。影響を受けたり好きな創作物/趣味、思想や感性で溢れさせた一室にして、ペトラ・フォン・カントやピーター・フォン・カントの様な文化的で美しい生活をしていきたいなぁ~、なんて思いました。憧れます。

今年鑑賞した『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』(勿論、1みですが!)も殺し屋女子高生2人のシェアハウスはゲームや漫画等、若者らしさ満点の個性的な一室でした。
そういった視点で色んな映画を観るのも楽しそうですね!!