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ミークス・カットオフのmonaのレビュー・感想・評価

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
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劇的なものを排した抑制とミニマルさが好きな種類のそれ過ぎてうっとりする。
開拓地を目指す三組の夫婦と子どもが一人と案内人。主人公が誰なのか、そもそも群像劇なのか、誰の目線に拠ればいいのかしばらく分からないまま旅を眺めるうち、少しずつ女性たちの視界にカメラが寄って行く。冒頭に読まれる聖書の楽園の追放と、一行の長く先の見えない旅とが反復のように重なる。
キャストをよく見ないで鑑賞して、ポール・ダノ出てんじゃん‥となった。ポール・ダノが出ていたらそれは良い映画だと思っている節がある。
カットが少し長すぎるくらい長いなーと思ったが、映画の中に少しずつ分け入って旅の果てしなさにじりじりしてくる人間たちの表情が分かるようになる頃には気にならない。
強い女性を格好良いなこんな風でいたいなとぼんやり思うが、茫漠とした土地をさすらいながら案内人を信用できなかったりこの先に水はあるのか、いつ先住民に襲われるのか、引き返した方が安全なのではないかという不安に毎日苛まれたらしかし、すぐパニクる人たちのように自分の場合はなってしまうんだろうな
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