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ミークス・カットオフのmihoのレビュー・感想・評価

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
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ケリーライカートの映画、画がとても美しい。色彩が優しい。

今のところ観たのはRiver of Grassと本作だけだけど、どちらも女性が銃を手にし、女性が思考を巡らせ、それを行動に移して意思を主張するのが印象的だった。特に何も起きずに日常を切り取ったような漂うような作品の中で描かれるからこそインパクトが強い。そしてどちらも血は流れないんだよな、そこも何か強いものを感じる。

この作品、3人の女性が出てくるのだけど、その3人がまた三者三様で面白い。ヒステリックパニック起こしちゃう人、静かに様子を見守り口出ししないひたすらに従順な人、静かに考えを巡らせてアクション取れる人。同じ女性としてわかるなあと笑 ああいうシチュエーションに陥った場合、ああだこうだいってうじうじしないよう落ち着いてちゃんと考えて行動しようと、いい反面教師になった。

ポールダノとゾーイカザンが夫婦なのが最高すぎ、2人が出てるからこそこれを観たようなもんなのだけど、他者を問答無用で排除しないこと、相手の文化を知ること、受け入れること、人として付き合うこと、当たり前にして現代でもみんなができるわけではないことを訴えている気もした。
インディアンの言葉もわからなければ結末も不明だけど、あの歌、なんだか美しかったな。治るおまじないの歌だろうかと思いながら聴いていた。
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