愛

おとぎ話みたいの愛のレビュー・感想・評価

おとぎ話みたい(2014年製作の映画)
3.7
言葉が凄まじすぎるわ
(冷静に、どう生きたらこんな言葉が出てくるんですか…)

圧倒的女の子。少女。 
この作品は21世紀の女の子とか、玉城ティナは夢想するほど心に刺さりはしなかったけど、山戸監督の最後の怒涛の言葉ラッシュ感情ラッシュの波に飲まれるのが大好きです。
ものすごい勢いの波みたいに言葉がやってきて、身体を超えて、心に直接流れ込んできて、私が完全に山戸さんの世界に呑み込まれてしまうみたいなあの感じ。
この頃からスタイルは貫かれてるんですね。。

1番最初の、踊って先生に出会った後の、「そんなことだって笑うでしょうか」でタイトルに入ったのが個人的に最高だった。

私は少女の頃、大人に恋をしたことはないけど、大人から自分のポテンシャルを見つけてもらった時、君には可能性があるって言ってもらった時の、煌めき。自分は特別な存在だって言ってもらえたみたいで、はじめて自分という存在を信じられた時。それが私を強くしてくれて、しばらく私の心からその言葉は消えなかった。その一瞬でもう自分は特別なのかもしれないと思えて、それだけで自分は何者にでもなれるという自信を持っていたこと自体、おとぎ話みたいなのかもしれないけど。

美しいなぁ。なんでも出来た、何にでもなれた、わからない、大人のエゴかもしれないけど、可能性に満ち溢れてるって美しい。
愛