あおい

おとぎ話みたいのあおいのレビュー・感想・評価

おとぎ話みたい(2014年製作の映画)
3.7
大人と子供、田舎と都会、その狭間で生きる高校三年生の女の子。
彼女の心の中の空虚と充実を行き来する抑揚みたいなものを感じた。

物語と同時並行で進む"おとぎ話"のライブ。そして先輩と言う名でどこかに存在する"おとぎ話"。
彼女視点の心の揺れ動きと同時に未来や現在、過去を上手く描いていると思った。また、人生の羞恥性やそれを表現できる東京というのも感じた。

僕もちゃんと喜んだり怒ったり愛したり泣いたり楽しんだり一生懸命生きたいと思っし、そんな中で自分を見つめたいとも思った。

こんなにも淀んだ世界の中で、
ある少女が見ている感じている空間を映画的リアリティに描けている監督は、彼女だけなんじゃないか?と本作と溺れるナイフを見て思った。
あおい

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