このレビューはネタバレを含みます
教師に観てほしい映画。
情熱だけでは、生徒の心を動かすことはできないしただのエゴになりかねない。自分で勝手に盛り上がって、母親を亡くしたという女生徒に感情移入するも、嘘をつかれたとまたも勝手に勘違いして怒って見放す。しかし母親を亡くしたというのは本当だったという可笑しさ。
逆に生徒に全く興味がない、対照的な冷めたおじいちゃん先生は卒業した教え子に知らぬ間に影響を与えていた。教師としての存在の無意味さに自殺も考えていた彼が、そのことに自分でもビックリしているところが面白い。感情的に、生徒のためにと熱くならずとも、自分の核となる教養や信じるものを持っていることが結果的に相手を動かすんだと感じさせられる。
おじいちゃん先生がいい味出してる。