ばんてふ

ジ、エクストリーム、スキヤキのばんてふのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

・15年後にまた見てよう
・男女4人で旅をして、キャピキャピするわけでもなくただブラブラしていて、スーパーでツマミとか酒とか買って民宿でワイワイする感じにシンパシーを感じた。設定は大学時代から15年経った後だから、自分たちも大人になるとこんな感じになるのかなと思った。なんか「誰が誰を好きだった」って話を「あー、そうだったんだ」で流せるくらいな。
・最近日常を描いた作品ばかり見ていたから、自分の普段の行動すら映画の中で行われているように思える。行動しながら、第三者視点で、スクリーンに映された自分を見ているというか。
・何もかも描いてしまうのばかりが映画ではないなと思った。もちろん『アヒルと鴨』みたいな全て明らかにされることで完成する映画もあるけど、『ジ エクストリーム スキヤキ』みたいな映画は、明かされずとも過去があり、今があるということがわかれば十分なのだと思った。なぜ洞口が自殺しようとしたかはわからないままだけどそれも余韻を残す。少し怖さもあるけど。あんなに普通に振舞っていたのに。ある意味大川の言ってた通りだ。
・窪塚洋介、井浦新の二人がカッコよかった。本当に自然体のように振る舞い、それでいてかっこいい。窪塚洋介のツッコミが好きだった。
・二人の適当な掛け合いがとてもよかった
・自殺しようとするシーンで、トラックが通る。その時だんだん音量が上がってきて何かくるという予感を感じさせた。惹きつけられたし、怖かった。
・命からがら車に戻った洞口は、携帯を手にするより先に写真を手にする。多分自殺するきっかけも写真なのだろうなと思った。自分の命より優先したもの。井浦新の死にかけた演技がリアルすぎて軽く引いた。水飲むシーンとか特に
・ちょくちょく噛んだり、言い間違えたりするシーンがあるけど、それをカットしないで続けるあたり、とてもリアルさにこだわっているんだなと思った。
・本当に適当なやりとりばかりだった。そこがいい。
・スキヤキは、洞口が知らない間に作れるようになってた、つまり変化の象徴として描かれている。俺は変わったぞ、と。
・さりげなく洞口が京子にアタックしてるとこがよかった。大人な恋愛な感じがした。京子は一瞬手を握ったところがなんとも切ない。惜しいなと思わせる分切ない。
・もしかしたら洞口は自殺する前に友人に会いたかったのかもしれない。だから急に連絡してきたのかも。仕事を辞めて後腐れなく死んでやろうと。
・サービスエリアでグダグダするシーンが好きだった。各々が好きなようにやる感じが。個人的な好みだけど。
・エンドロール見ていて、本当に主要な登場人物って4人しかいないことに気づいた
あとはほぼエキストラと言って差し支えない。
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