ユキ

セッションズのユキのネタバレレビュー・内容・結末

セッションズ(2012年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

まだ1ヶ月だけど2018年のベストかも……

R18とか訝ってないでひとまず観たらいいと思う。「40歳の童貞男」とセットで。
この映画のいいところは単純に形のいいラブストーリーにも成せるのに、あらゆる人間関係、相関関係をとりこぼしてないところ、監督のマスターベーションな映画になってないところ。セックス映画だけに。

障害のあるマークが自己表現できる手段って本当に限られていて、言葉は唯一思うように操れる可能性がある手段だからこそ、彼の一言一句の重みと中身の詰まり様がすごい。彼の問いがそのまま観る側にまで向けられてるような気もする。
でもこれ全然障害に対して引け目感じる映画じゃないんで。マークは自慰したことなくて秒で達したりするんだけど、それを神父に「あっけなかった」とか言うんで。コメディかな。
セックスサロゲートとしてマークに触れるシェリル(いい身体してる)が物心ついたときからセックス好きだったとか、セラピーを施す方のバックボーンもわかるようになってたり、主人公の周縁にいる人の状況も丁寧に描いていたりその辺も好感度持てる。
シェリルに関しては引き際の美しさとか覚悟とかが垣間見えるときがめちゃめちゃ格好良くて、それも含めて彼女の愛だと思う。
障害者だからってビジネスで成り立つセックスだからって妥協なしで向き合うところがやっぱりセラピーだなと感じる。(彼女の脱ぎっぷりが毎回あっさりしてるのにどこかエロくて好きです。)あとほんとにセックス中でも笑えるシーン沢山でたのしい(笑)
最近「メディアが拾ってくれない童貞の疑問に答える本」ていう本を読んだんだけど、そこで「Q付き合うとは何ですか?」に「Aセッションです」って書いてあったの思い出した。その通りだった。「付き合う」の高度コミュニケーションがセックスだよ。。。
あらゆる愛と人間味あふれる映画です。観た後はセックスしたくなるんじゃないかな。真面目な話ね。
ユキ

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