言の葉の庭のpippiのレビュー・感想・評価

15歳だろうと27歳だろうと苦悩というものは絶えず存在し後をついてくる。日常と共に寄り添い描写されるこの作品を観ていると、作品の中の2人と同じ経験があるわけでもないのにたくさんの記憶が呼び起こされた。でも思い出すと胸が苦しくなるような記憶も、とても穏やかな気持ちで受け入れることができ、むしろ少し前向きな気持ちになれたぐらいだった。新海監督の作品には現実の中に小さな希望が添えられているような気がする。作品に引き込まれる美しい絵や音も現実世界に忠実で素敵だった。今このタイミングで観れたことを幸せに思う。