chiyo

刺青のchiyoのレビュー・感想・評価

刺青(1966年製作の映画)
4.0
2020/7/5
再見。質屋の娘ながら肝が据わり、事ある毎に新助を叱責、鼓舞するお艶が面白い。そして、芸者として売り飛ばされても、背中に絡新婦の刺青を勝手に彫られても、全く悲観することなく、むしろ生き生きとしている姿が本当に天晴れ。中でも、刺青を彫られてすぐ、背中を捩ることで蠢くように見える絡新婦が印象的。また、序盤のしんしんと雪が降る深夜、裸足で下駄を履くお艶の姿も粋な感じでとても好き。それにしても、お艶が旗本芹沢に啖呵を切るシーンがやっぱり最高だった。自分では手を下さずに指示だけするお艶は、完全にドロンジョ様(笑)。兎にも角にも若尾文子に尽きる映画で、彼女なくしては成り立たない映画。
chiyo

chiyo