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ドリーマーズのruiのレビュー・感想・評価

ドリーマーズ(2003年製作の映画)
3.4
激動の時代、自らの考えを持って行動を起こした若者たちはカッコいいと思う。

前半はマシューと同じく、テオとイザベルがカッコよくて洗練されていて素敵だと思ってた。
だけど、彼らは一体何に向かってるんだろう?て疑問が湧いてくる。
後半にはもう、テオとイザベルはただ現実逃避し、アイデンティティも確立されていない子供にしか見えない。
本当は、映画の主人公の真似をしているだけじゃない?革命だって、周りに流されてるだけで、彼らにとって遊びの内なんじゃない?
もちろん当の本人たちはそんな事自覚してない。自分らが何者なのかも分かっていないから。

マシューは子どもの国に迷い混んだピノキオみたい。
彼は異国の人間だから、少し違った角度から冷静でいられて信念を曲げずに、人間のまま現実へと帰ってこれた。
テオとイザベルは、最後まで現実を認めずただ逃げて、ロバとなり破滅の道を辿ってしまう。

家の中に更にテントを張り、絶賛大現実逃避中のイザベルが、マシューの言葉を受けて、「永遠って?」と現実が少し見えた瞬間が切なかった。
大人になるって、いい事だけど同時に失うものも沢山あるんだなって。
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