pippi

永遠の0のpippiのレビュー・感想・評価

永遠の0(2013年製作の映画)
5.0
人との繋がりを通じて話を紡ぎ現代と戦時を行き交う演出が、この作品の世界に私を一気に引き込みました。特攻隊があったという日本の1つの歴史、十死零生こそ美学とされた時代。その最中で愛する人のため、生きることに命をかける主人公の生き様に何度も心を打たれました。それを理解し難い周りの特攻兵たちに、意を曲げることなく生きる大切さを伝える姿勢。それでも無残に次々と特攻命令が降り、死にゆく若者たちを目前とする日々。一体自分はどうすればいいのかと苦しむ主人公の姿には何度も涙がこぼれました。ただただ直向きに帰りを待つ妻の強さ、戦時を乗り越え老いても忘れることの無い特攻兵たちの記憶。想いは伝わり人の心にきちんと残るということを教わった気がします。この作品を通して、こういう時代があったということをすべての人に知ってほしい、命の大切さを感じてほしいと心から思います。
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