あいうえお

永遠の0のあいうえおのネタバレレビュー・内容・結末

永遠の0(2013年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

いったいどこで泣けるのか、なぜ原作が大大ベストセラーになったのか、不思議で仕方がない2時間でした。

私にはあれほど生きて帰ることに執着し、妻ともそう約束した主人公が特攻に志願した理由が最後まで理解できませんでした。次々と死んでいく教え子たちに感化されて?でもあの時代に「死にたくない」と公言できるほど太い神経の持ち主がそんな急に翻意するものでしょうか?特攻以前も仲間が戦死するなんてこと、日常茶飯事でしょうに。説明台詞が多く、心理描写が少ないせいか、いまいち主人公の気持ちが伝わってきませんでした。

また「生きて帰る」という妻との約束を守らず、教え子に家族の世話を押し付ける神経もわかりません。だったら自分がなんとしても生き抜いて、家族の元に帰ればよかったのでは?

最期の特攻前に自機のエンジンの不備を見抜き、教え子を生かさんと機体を交換するという筋も納得できません。いくらなんでも、その前に整備士が気づくでしょう。。

この辺り、「自己犠牲精神」で読者を感動させようという原作者の作為が見え隠れしてモヤモヤしました。

その他、観ていて気になった点

・戦時中の宮部について証言するご老人たちと、その若いころの姿が似てなさすぎて興ざめする。
・説明台詞のオンパレード。
・空母や戦闘機のCG丸だし感。
・戦闘シーンの肝心な部分がところどころ端折られてるため、戦争をしている臨場感・切迫感が伝わってこない。
・主人公一家の食卓に出てきた食事に違和感。戦争中にしては豪勢すぎない?特別な日だから、っていうエクスキューズがあるなら台詞なり人物の態度なりで表現してほしい。
・妻の井上真央がふっくらしすぎ、手肌も綺麗すぎて悲壮感ゼロ。
・岡田准一がイケメンすぎる。(それは仕方ない)


でも最後、特攻シーンで終わるのは意外性があり、カッコ良かったです。