shuki

リアル 完全なる首長竜の日のshukiのレビュー・感想・評価

3.4
首長竜に襲われるシーンはシュールで面白かったけれど、他は全然駄目だった。
まぁ、黒沢清も
「映像としては首長竜が人間を襲うシーンを撮りたいっていう欲望に支えられて。それが撮れれば、他はいらない。」
とか言ってるから、それで良いんかもしれんけど。
原作は首長竜出てこないらしい(笑)

何より佐藤健がキツい。立ち姿と動きが様にならないし、何故か終始うっすらカッコつけている。誰に向けて芝居しているのか。『電王』の時は良かったのに。
芦澤明子もダメだと思っている。横に狭いし、奥行も無い。色も無い。光は全体に当てすぎ(これは照明部の仕事か)。首長竜の絵を描いている時の動く光は良かった。
演出も冴えない。『東京ソナタ』の成功が悪い方向に向かわせたのか何なのか。カットを割ることに意思を感じない。

脚本家をつけているからか、説名台詞多し。

ベランダが『回路』っぽかった。

因みに青山真治は黒沢清最高傑作と絶賛。それを受けて荘子itはシネフィル離れしたと。
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