あなぐらむ

わたしのSEX白書 絶頂度のあなぐらむのレビュー・感想・評価

わたしのSEX白書 絶頂度(1976年製作の映画)
3.9
神代組のスクリプター白鳥あかねの脚本を曽根中生が演出、これは「赤い教室」と並ぶ曽根監督の代表作ではないか。三井マリアという好素材に芹明香がぶつかり、曰く言い難い女の凄まじい「何か」が映像に刻印されている。
渇いた情交という矛盾。
中盤までは完全なる存在感の三井を、後半の涙ひとつで吹き飛ばす芹の凄さ。ファム・ファタルの競演。
引きを活かした外景、要所で活かされる鏡像、移動撮影の巧みさ。「血」というもので「女」を見せる脚本も見事。
曽根らしい、ちょっと世界がぐにょーんって歪んでるような映画。