Shizka

台湾アイデンティティーのShizkaのネタバレレビュー・内容・結末

台湾アイデンティティー(2013年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

たしかにタイトル通り、アイデンティティに焦点を当てているドキュメンタリー。あなたは何人ですか?という質問にみんなしっかり答えられているのがすごい。そしてみんな、元気ね。80超えててもなお健康だ。

みんな日本統治下に日本に尽くすことを徹底的に教え込まれて、続く中国統治下の悲惨さを訴える。しかも様々な土地にバラバラになっている。数奇な運命だな、と思うのだけど、ここで終わってしまっている点が惜しい。

まずは日本統治下の恨み言がないのに違和感を感じる。日本って台湾人に酷いことしなかったのかな? あれだけ日本のために尽くしたのに見捨てられたことへの怨恨は? 

そして、台湾に生まれ、日本の教育を受けて、中国の弾圧を抜けて確立したアイデンティティ、その成り立ちがうまく伝わってこない。なにをきっかけにアイデンティティが作られたの? いまも日本語を話しているのにインドネシア人ってどういうことなの? 

そして主要インタビュイーがコロコロと変わるのも混乱させる。えっと、この人はどういう背景の人なんだっけ?となってしまう。時代ごとにうまくまとめられているようでもないし、1人1人完結の方が良かったんじゃないのかなあ。

前作、台湾人生と違って、日本がしたこと、それによって受けた影響だけに終始していない、他種多様なその後の人生はとても勉強になったけど、作り方、構成や編集は下手になってないか?
Shizka

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