ユキ

わたしはロランスのユキのレビュー・感想・評価

わたしはロランス(2012年製作の映画)
3.7
原題がすべてを語ってる。

ドラン二作目です。
観ていて、
「ドランくんは音楽に対する感受性が半端無いな…」
と思ってると今度は
「言葉に関する感受性半端無いな…」
と思い、最終的には
「映像表現への感受性半端無いな…」
になったので、もう彼は自らのセンスの生かしどころを若干20代にして心得ているんだと思います。
監督と脚本て、
彼が映画製作を許される環境に生まれたことをうれしく思います。

髪の毛に集まるロランスの視線。髪の毛ってそうか、別に性器や胸だけがセックスシンボルではないよね。
ドランの映画のなかでの視線の使い方が結構ツボかも。
言葉より、視線で伝わってしまうことの方が多いときもあるよね。
とはいえ台詞のセンスもしびれる…
名言多すぎる…

カフェやレストランで感情を爆発させるフレッドが人間らしいし、ロランスと過ごす今だけを見据えて生きているところに惹かれた。
フレッドは本当に今を生きているからこそ、その時々で振る舞いが変わるロランスに愛想を尽かさなかったのだろうな。彼女には、ロランスを愛する自分を揺るがすものがほかに無かったのだろうな。

長いですが一見の価値あります。
ユキ

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