みきてぃ

わたしはロランスのみきてぃのレビュー・感想・評価

わたしはロランス(2012年製作の映画)
4.0
2018年 85本目 劇場鑑賞28本目

本年の映画納めがこちらになりました。
旧作だけど、アップリンク吉祥寺の
オープン記念にて。ドラン4作目。

やはりドラン氏の作品は本当に剥き出しで、
感情が瑞々しくて、痛々しい。
恋人として過ごしてきた時間を
「偽りの自分だった」と言われる苦しさ。
人間的に愛し合いたいと心から思う反面
ロランスがなりたい自分になることを
選んだ時から、お互いに正直にいることで
どうやっても理解できないものが
生まれてしまった2人が本当に歯痒い。
一緒に生きていきたいとどれだけ願っても
互いの全てをわかり合うことはできない。
ロランスには残念ながらあまり
共感できなかったけど、自分に正直に
生きる姿には本当に羨ましいとすら思えた。
Mommyの時とは全く違う
スザンヌ・クレマンの苦しみながら
懸命に愛する人を理解しようとする姿、凄まじい。

感情が滝のように舞い戻ってくる
文字通り水が降ってくるシーン、
洗濯物舞う中を闊歩するシーン、
めちゃくちゃ印象的だった。