いいも悪いもザック・スナイダーの匂いがぷんぷんする作品でした。
原作はDCコミック。それまで子供の読みものと認識されていたコミックを大人の読みものと意識改革した革新的コミックです。
作品の世界観は『現実の社会にヒーローが実在したらどうなるか?』というテーマを徹底したシュミレーションで構築したものになっています。
実際の歴史の所々にヒーローたちが登場しそれによって歴史が改変されて行きます。
例えばアメリカがベトナム戦争に勝利したり、ニクソン大統領がウォーターゲート事件で失脚しなかったり…。
『見ず知らずの誰かを助けるために命をかけたたかえるのは本当のヒーローか狂人である』という主張を強く打ち出した作品です。
出てくるヒーローたちは全員、倫理観や道徳心が破綻した人たちで、『反社会性』を象徴するキャラクター。
いつもの勧善懲悪のヒーローものを期待して見るとショックを受けますよ。
おそらくはロールシャッハの日記が世間に発表され人類は再び滅亡への道を歩みはじめることでしょう。
暗澹たる思いで見終わりました。
でもこの世界観は嫌いじゃないです。
ちなみに最近30年ぶりに正式な続編コミック『ドゥームデイ・クロック』が発表されました。
今作の登場人物に加えて、バットマンやスーパーマン、レックス・ルーサーなどDCユニバースの面々も登場するようです。
さらにさらに(笑)、スピンオフ作品としてみんな大好き『ロールシャッハ』の単独作品も発売されました。