みちの助

人間椅子のみちの助のネタバレレビュー・内容・結末

人間椅子(1997年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

世界観凄く好き、新たな愛の形を見た。
フェティシズムな作品、夫婦の奇妙な関係の断片を垣間見た気がする

夫は盲目になる事で、彼のフェティシズム行きついた先というか、人間椅子になったんだろうな。

人間椅子の椅子職人と潔癖症の奥さん、この二人の相性は抜群だよね。

椅子職人は椅子革の一枚先にいる見えない女性に欲情し恋をする。潔癖症の奥さんは手袋を常につけている。この薄皮一枚を隔てたフェティシズムな関係、だから奥さんにベールをかけた描写がとてもそこで生きていたのだけど、あれ絶対顔見えてるよね?

旦那さんはよく人間椅子なんて虚構を創り出したなぁと感心した、奥さんの愛ゆえに思いついたんだろうけど。

椅子の絵と額のガラスに椅子職人が映る描写、鏡に主人、椅子職人、人形が映る描写(これは主人が椅子職人である伏線だった)主人が自ら目を切った時の演出、とても良かった。

原作はどんな話なのかとても気になるから、読んで見ようと思う
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