OASIS

トゥ・ザ・ワンダーのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

トゥ・ザ・ワンダー(2012年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

テレンス・マリック監督最新作。
ベン・アフレック、オルガ・キュレリンコ主演。
男女の愛の始まりと崩壊を、神が作りし愛とは何かと掛けて描いている、と思う。
これは不思議な映画だった。
「愛に言葉はいらない」という事があるように、この夫婦たちはほとんど言葉を交わさない。
その代わりお互いの距離を確認し、近づき、その肌に触れて愛を確かめようとする。
しかしふとした事でその空間が壊れてしまい、愛は崩壊する。
そこには神の意思が存在しているかのように。
また、一旦壊れた愛は新たに居場所を探すべく周辺にある寂しさを取り込んで成長する。
だがその愛はかりそめのもので、いずれは生まれた場所へと回帰する。
そう、それがモン・サン・ミッシェルという二人が出会った場所。
その神聖で雄大な場所の存在こそが「ワンダー(奇跡)」であり、また二人が出会ったのも奇跡という事。

神父(ハビエル・バルデム)もまた神の愛に触れたい人物の一人。
神に祈りその愛を受ける人々の元を訪れ、自身も触れる事によってそれを確認する。
感情、愛といった形の見えないものに触れようとする事は、すぐにでも壊れてしまうような繊細な行為。
傷つけないよう、悲しまないように、丁寧に扱おうという事か?
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