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11'09''01/セプテンバー11のcharoのレビュー・感想・評価

11'09''01/セプテンバー11(2002年製作の映画)
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ずっと見たかった作品を、
幸運なことに、授業内で見ることができた。

2001年のアメリカ同時多発テロをテーマに、
世界各国の11人の映画監督による、
11分9秒01の長さの短編作品のオムニバス作品。

報復戦争が正当化されていく国際社会の中、
多数派とは異なる視点から世界を捉える試み。

実際のテロ映像や、音声を使い構成した
アレハンドロイリャニトゥ監督作品は、
ほぼ音声だけの11分なのにとてもゾワッとした。
人がビルから飛び降りていくのをみたのは初かもしれない。
実際の音、人の声ってやっぱりすごく生々しい。

2つ目の場面フランスがとても心に残った。
音が聞こえない世界で気づかなかったこと。
別れの手紙と共にTVに映るテロの映像。
進んでいく時間と、自分の空間が、まるで真逆で。
それに気づいたときの虚しさが
本当に切なくて、胸が苦しくなった。

それぞれに共通していることは、ラスト、
クセが強めの今村昌平監督が語っている気がした。

イラン、フランス、エジプト、ボスニア、
ブルキナファソ、イギリス、メキシコ、
イスラエル、インド、アメリカ、日本

それぞれが、国の代表という訳ではなく、
あくまで個人の捉え方だけど、
人によって、場所によって、
9.11の捉え方がこんなにも違う。
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