ヒラリー

11'09''01/セプテンバー11のヒラリーのレビュー・感想・評価

11'09''01/セプテンバー11(2002年製作の映画)
3.8
アメリカ同時多発テロ事件を風化させたない為、11人の監督が11分9秒1フレームの短編を製作
再現ドラマのありきたりな家族が、恋人があの中に~って感じじゃなくて、本当に国ごとの見方があってすごく良い。
・イラン/サミラマフマルバフ
アラブ移民、アメリカからの報復を恐れて煉瓦を作って来るかもしれない日に備える。
先生が黙祷しましょうと子供達に言ったところで全く意味を理解していなかったり。
煉瓦を作ったところで核ミサイルから守ってくれない。
彼等は悪くないが攻撃対象になる近い未来を思うとあの無邪気で無知な子供達の事を考えてしまう。
2.フランス/クロードルルーシュ
NYに訪れたフランス人聾唖者とガイドをしていたアメリカ人男性のカップル
彼女と口論になるもその日も彼は仕事で貿易センタービルへ
もう会えなくなる予感、言えなかった言葉と不安
ありきたりながらも酷く安堵した。
3.エジプト/ユーセフシャヒーン
911直後、海から現れた過去のテロ加害者と見える男
運命の相手として結婚を決めた男は3日後死ぬことになる。
遺した者と彼の信念は混じ合わない。
4.ボスニア/ダニスタノヴィッチ
負傷者とデモ参加者
メッセージ的には結構ぼんやりしてた。
声をあげることに意味がある。
5.ブルキナファソ/イドリッサウェドラオゴ
母は病気がちで薬代も馬鹿にならない。
家が貧乏で学校に通うお金も惜しい少年
911発生後、首謀者のビンラディンを探す世界
ある日街でそっくりの男を見つけ報奨金を得ようと画策する。
まぁ彼は本人じゃないと思うけど報われて欲しい。。
6.イギリス/ケンローチ
過去9月11日起きたチリのクーデターを思い返し、今911に遭った人々へのメッセージ
未来を勝ち取るための政治が一転。
自分としては生きてニュースを見ていた911以外にも同じ日に事件が起こっている事を初めて知った。
祖国には帰りたい、帰れない。
7.メキシコ/アレハンドロゴンザレスイニャリトゥ
建物に突っ込む飛行機
飛行機やビル内から家族へメッセージを残す人々、飛び降りる人々
神の光は我々に道を示すのか
それとも目を眩ませるのか
8.イスラエル/アモイギタイ
爆弾テロが起き、近くで街一番のパン屋での取材していたクルーが駆けつける。
現場は騒然としているにも関わらず救急救命士や警察官にしつこく詰め寄る女性ナレーター
迷惑極まりない行為に不快感が募るもこのテロと同時期に911が起き、この取材も吹っ飛ぶ。
このクソみたいな報道クルーにはざまぁみやがれと思うがアメリカのテロの事を思うとすごく複雑…
にしても知識だけは豊富。
9.インド/ミラナイール
唯一の実話
アメリカに住むイスラム教徒の家族
911以降帰ってこない息子に疑惑の目
犯人に仕立て上げられ、英雄になった息子
憎むべきはテロリストなのに…
10.アメリカ/ショーンペン
妻を失い悲しみくれる男
クローゼットから妻の洋服を出しベッドの半分に広げて眠る。
陽がささない部屋が突然明るくなる。隣の部屋も。
神の光は我々に道を示すのか
それとも目をくらませるのか
11.日本/今村昌平
戦後、帰ってきた兄は腕を曲げ腹ばいになり地面を這う蛇のようになっていた。
聖戦なんてない。
報復をしたところで悲しみが悲しみを産むだけ、なのは分かるが一人だけめっちゃ浮いとるぞ…
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