Rin

囚われ人 パラワン島観光客21人誘拐事件のRinのレビュー・感想・評価

3.7
2001年5月高級リゾート地フィリピンの
パラワン島を訪れていた観光客21人が
イスラム系過激派にミンダナオ島へ
連れ去られた実話を基にした作品。

拘束日数377日
移動距離約1600km(東京-沖縄に相当)
だったそう。

盛り上がりや派手さはないものの
ドキュメンタリータッチで描かれているから
途中でこれ映画なんかなって思った。

自分が体験しているような感覚になって
感情移入してしまって気持ち悪くなったり
イライラしたりゾッとしたり。

観終わったあとに詳しく調べて知ったけど
アメリカとフィリピンを敵に回すような
この事件を映画にした監督に拍手。
911アメリカ同時多発テロの裏で
こんな酷いことが起こっていたなんて。

もっとみんな知るべき事件なんじゃない??
って思いました。
今も事件は未解決だそうです。

そして2018年頃でもなお大使館から
パラワン島の誘拐の注意喚起がなされてます。
怖い。

あと…
虫や爬虫類が苦手な人は覚悟して観てください。
震えます…笑

観終わって気付いたけど
主人公がグレタの人だったのも震えた笑
有名な女優さんだったのね!!


↓↓↓以下ネタバレです↓↓↓





















誘拐したイスラム過激派グループは
人質に優しくしたり市民にも優しくしたり。
あれ?優しい人たちなの??
って思ってた矢先に
強引に人質に結婚させたりレイプしたり
邪魔な人は容赦なく殺したり。

でもそんな中に子供の兵士もいて
敵を殺したら天国に行けると思ってて
かわいそうな気持ちになりました。

人質になった人たちは
森林の非日常の環境で
いつ殺されるかわからない状況で
1年以上も連れ回されて
気が気でなかっただろうなぁ…

監督はドラマ性を盛り込むために
少しフィクションを入れたけど
作品の75パーセントは真実とのこと。

無差別攻撃を繰り返すフィリピン軍
身代金はフィリピンの政治家や
軍人が着服したという事実。

911テロ発生の時にアメリカが身代金を
払わないという姿勢が世界に伝播し
人質の拘束期間が長引いたという事実。

表沙汰にならない事実は
どこの国にもたくさんあるんだろうな。
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