もとまち

濡れた週末のもとまちのレビュー・感想・評価

濡れた週末(1979年製作の映画)
4.0
蒸し暑い部屋の中で、酒飲んでタバコ吸ってセックスして。浮気や誘拐をした所で空っぽな日常は何にも変わらず、空転する車輪のようにこれまでもこれからも続いていく。そんな状況に絶望するわけでもなく、気だるげな足取りで流されるがままに日々を生きる宮下順子。どうにもならん中年女の諦念が夏の午後のぼうっとした空気感と混ざり合ってクラクラする。野暮ったい深刻さは全然なくて、ただそれが彼女のあり方なのだと、突き放すでも寄り添うでも無く描いてるのが良い。エンドロールの入り方も完璧。
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