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殺人蝶を追う女のchiyoのレビュー・感想・評価

殺人蝶を追う女(1978年製作の映画)
3.5
2021/11/2
観ている間、ずっと「何これ?」とは思うものの、意外にも癖になる面白さ。兎にも角にも、ぶっ飛び具合が半端じゃない!そして、何度殺しても生き返る不死身の老人、骸骨を組み立てると蘇る2000年前の美女、骸骨研究の権威である教授宅への住み込みと、三部構成のような作り。一番最後の話は長さの割にはそれほどな印象だけれど、前二部はどちらも面白可笑しい。前者は老人のインパクトの強さが凄まじく、後者は焼き菓子が飛び出る中でのセックスがシュールすぎる。また、自殺願望に囚われながらも、いざ死に直面するとヨンゴルも教授の娘も意気地がなく、甘美な幻想に浸っているだけなのがよく分かる。やたらと骸骨や生首が登場し、最後に残るのは「意思の力!」。確かに全ての出来事は意思の力だった。
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