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タイピスト!のmatchypotterのレビュー・感想・評価

タイピスト!(2012年製作の映画)
4.0
前からずっと気になっててこの度やっと選べた。
欧州の映画をもっと、という意識の賜物か。

期待していた通り、いや、期待以上に面白かった。気持ち良い。
多くの人が大好きなオシャレで痛快な王道サクセスストーリータイプ。

1950年代のフランス。何もかもがオシャレで可愛い。
どこも着飾ってるわけではないのに。ジブリの世界みたい。

都会暮らしに憧れてるローズ。
たった1つの特技、“タイピング”。なんと人差し指1本ずつで何とも速いタイピング。

その特技を活かして保険会社らしきルイの秘書の仕事をゲットする。

秘書業はまぁそこそこに、仕事向きではない彼女をルイはクビにしようとするが、ルイは彼女のタイピングの技を見抜き、クビにしない代わりの条件を突きつける。

“タイピング大会で勝て”。

そこから2人で二人三脚の楽しく、仕事と並行しながら地獄のタイピング特訓の日々に明け暮れる、、、。

まずは10本指タイピング、文学書的な難解な文章チャレンジ、体力作り、ピアノレッスン、心理戦対策、、、。

思いつくありとあらゆる練習を。もはや仕事そっちのけレベルで励みだす。

1950年代が舞台なので、まだ第二次世界大戦の傷跡も残りながら、2人で1つの目的の達成のために進み続ける。

最初はやや邪な動機で彼女を採用したルイだったが、それがさらに邪な動機となりながら、でも、ローズに対しては過保護のように純粋に向き合っていく。

これしか特技がないローズも、心が折れそうになりながらも、ルイの真剣さに付き合いながらなんやかんやと研鑽していく。

考え方も違い、ストイックなルイと、真面目だけどロマンも求めたいローズ。
同僚のような、師弟のような、友人のような、、、それ以上のような。

ぶつかり合いながらも、どちらかともなく譲歩したり、時には食いかかったり。
相性が悪いようで、バッチリだったり。

歳の差はあれど、ルイもローズも、なんだかんだ真面目でプラトニックで可愛いらしい。

このコンビ、観ててウキウキしてくる。

オシャレに着飾って、タイピングの全国大会へ、、、。
2人の緊張や決意、執念が伝わってくる。

常勝の絶対王者を打ち負かせるか。
殴り合いや格闘技とかではないが、それに近いガチンコバトル感も良かった。

そして、一躍有名になる彼女、彼女さらなる進化のことを思い距離が離れていく2人。

最後は世界大会に。
もうここまで来ると、音楽や文学、スポーツの、いわゆる“スポ根”に近いアツさがある。

1つの特技を見出し、とことん突き詰める。
最後の“テッパン”の展開、やはり、こうでないと。

ホント爽快、エモい。素敵なサクセスストーリー。
出来ることをとことん突き詰めれば、やがて特技になり、それが1つでもあれば、人生は輝ける。

タイピングでお祭りの如き大盛り上がり、観てて楽しい。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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『matchypotterと映画の秘宝』
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作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
(まだ始めたばかりでお粗末が過ぎるブログですが)
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