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野獣死すべしのCinemanのレビュー・感想・評価

野獣死すべし(1980年製作の映画)
4.0
『野獣死すべし』
村川透監督
1980公開

【Story】
ある激しい雨の夜警視庁捜査一課の警部補が殺害され拳銃が奪われた。
数日後秘密の賭場が襲われ暴力団が射殺され3,000万円が奪われた。
殺された岡田警部補の部下だった柏木は、元通信社のカメラマンとしてアンゴラ、レバノン、ウガンダなどの最前線の戦場で行われた目を覆うような残虐の行為を記録し、現在は翻訳家として暮らしている伊達邦彦を犯人だと目星をつけてたった一人で伊達を尾行していた。
伊達は新たな現金略奪の相棒として自分と同じニオイを感じさせる真田に声をかける。
二人は某銀行を襲い巨額な金を手に入れる。
たった一人で伊達を尾行している柏木は大金持参で熱海に向かう伊達に接触する。
そして・・・。

【Trivia & Topics】
*松田優作という役者の個性とエネルギーは公開後42年たってもいっさい色褪せていない。

*公開同時原作者の大藪春彦ファンからは松田優作演じる主人公伊達邦彦が原作と違いすぎていると不評だった。

*原作と映画化作品とは異なっていることをぼくは気にならない。例えばスティーブン・キングのホラー小説の傑作「シャイニング」の場合原作者のキングが出来上がった映画を観て監督のスタンリー・キューブリックにクレームを付けた「これはワタシの作品ではない」。
ぼくはキングの「シャイニング」を読んでいたので大好きなキューブリックが映画化するという噂が飛び交いどんなにワクワクしたことか。

*室田日出男を目の前にしてリップ・ヴァン・ウィンクルの物語をゆっくりと聞かせる松田優作の目はまさに狂気!

【5 star rating】
☆☆☆☆
(☆印の意味)
☆☆☆☆☆:見事な作品
☆☆☆☆ :面白い作品
☆☆☆  :平凡な作品
☆☆   :残念な作品
☆    :退屈な作品
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