野獣死すべしの作品情報・感想・評価

「野獣死すべし」に投稿された感想・評価

メソ

メソの感想・評価

4.5
サイレンサー使用時の発射音と貫通能力を試すシーンやばない??
あと電車内のシーンやばない??
シュウ

シュウの感想・評価

5.0
松田優作の代表作であり、映画ファンの間でも一番人気が高い。

東京大学を卒業後、通信社に就職した主人公・伊達邦彦は戦場カメラマンとして世界各国を渡り歩いた。
しかしその地その地であまりに残酷な景色を見過ぎた彼は脳をやられ、善悪の区別がつかなくなる。

そして野獣の暴走が始まる…
相棒、女、男を追う刑事、4人の行き着く先とは…

個人的にも彼の最高傑作だと思います。
この役のための大幅な減量、4本の抜歯(奥歯)など過酷な役作りをしたことから彼の新境地とも言われました。

なお、松田優作だけでなく鹿賀丈史、室田日出男さんの演技も圧巻です。

本作で最も有名なシーンがクライマックス、夜汽車の中松田優作と室田日出男が対峙するシーンなのですが松田優作はこの間一切瞬きをしません。

オープニングからラストシーンまで目が離せない、自己陶酔の勝利です。
JF

JFの感想・評価

2.5
「君は今確実に、神さえも超越するほどに美しい。」

 あのような役を演じるのにはたして松田優作が必要だったのか。あるいは松田優作はあのような役作りをする必要があったのか。主人公像をめぐって主演と監督が言い争いするのも納得できる。まるでディアハンターのクリストファーウォーケンのように戦場で心を病んでしまった人間を演ずるべきなのか。それともハードボイルドに酔ったタフな人間の破滅への過程を描くべきなのか。悩ましい。

 できれば監督のイメージで作品を完成させるほうがよかったのではと個人的には思う。監督に歯向かう松田優作のキャラもいいのだが。

ラストにいたる過程ではおもしろいシーンはいくつもあった。しかし結末が難解で正直観ていた自分の心をどこに落ち着けたらよいのかわからなくなった。

 戦場の地獄を多く見てきた主人公伊達は頭脳明晰で射撃もうまい。拳銃を奪い事件を起こす。計画的な犯行を繰り返しながら野獣を目指すように伊達は行動し続ける…。
いかにも80’美青年のささやかながらも怪しい日常がエッジとなって、後半鮮やかに描かれる狂気。唐突に現れるリップヴァンウィンクルの物語によってようやく明かされる物語の向かう先が加速する。
個人的にはあの岩井俊二作品ってそういう意味だったのか〜って変なタイミングで違う物語に脳を浮気させてしまったのでまた見返したい。

あとラストにちらつく刑事って何の象徴だったんだろ。飲んでみたかった酒にありつけた?(?)
201801008
鹿賀丈史の存在感!!
出てきた時から魅了されました。室田日出男もさすがの演技!

松田優作の役作りの凄さは相変わらずです😳
Kaz

Kazの感想・評価

4.7
自分にとって、優作アニキといえばこの作品になります。

きっかけはリリー・フランキー氏が松田優作特集にてこの作品を挙げていて、当時今より見識が狭く、優作アニキのゆの字も知らず、気になって観たのが始まりでした。

もうとにかく優作アニキの狂気の沙汰でない迫力が印象に残り、今でも定期的に借りては観ています。

ラストシーンの意味解釈や、この映画の為に奥歯を抜いたりなんだりしたというのは、重要なのでしょうが、自分にとってはさほど重要ではなく、優作アニキの狂気にただ呑み込まれてゆくのみ、なのです。

男として、松田優作の存在を確かめたくなる時は、彼の事を知ってしまった以上、ありますよね。
mie38

mie38の感想・評価

3.8
新年のスタートは松田優作!!!
狂ってた..錯乱状態、圧倒されました。
ドキドキしながらも、引き込まれてしまう。
Filmsounds

Filmsoundsの感想・評価

4.0
同じく角川製作、村川透監督作である『蘇る金狼』とは一線を画すハードボイルド映画。インテリ感を前面に押し出すことで、より男の狂気が際立つ。可憐な美貌を披露する小林麻美と、野獣というよりは死神のようなオーラを放つ松田優作の対比が素晴らしい。銀行襲撃のパートで、その本領が発揮されており、思わず鳥肌が立ってしまった。若かりし鹿賀丈史の熱演も光る。その風貌から、松田優作の姿を重ねる部分が多く、果たしてそれが意図されたものかは分からないが、無二の存在感を示していたのは間違いない。村川透も、他の監督作とは一味違う演出を施しているように思える。引きを多用する画作りは絵画を連想させ、非常に詩的な仕上がりになっていた。瞬く間に過ぎる120分。必見。

このレビューはネタバレを含みます

狂気か、はたまた夢か。

 戦場で捉えた写真は彼にとっての真実であり、地続きのトラウマです。法や尊厳が無い場所で、彼は生き抜く事、事象への興奮を覚えてしまいました。あまりの日常と化してしまったそれは、日本で消化することはできません。その上で彼は「輪廻を外れて神を超えた」と言います。守るべきルールを捨てた彼は最早欲求に支配された野獣。まごう事無き犯罪者です。

 なにより松田優作の諸々の演技が凄い。目が死んでるときと生き生きとしてるとき、正直どっちも怖いんですけど、一発で「こいつタガが外れてる」っていうのがわかるんですよ。また、小林麻美を射殺するときの死んだ目から少しだけ開いていく演技が、興味の対象を射殺してしまった罪悪感なのか人を殺したことへの興奮からくるものなのか、複雑な感情が読み取れます。
 動きも静かと言うより奇妙。急な機敏さや体勢の不格好さも相まって、異物感を醸し出してます。

 最終的に彼がどうなったかは抽象的な表現なためわかりません。クラシックを聴くように犯行に及んでいたのか、クラシックを聴いている間の夢だったのか、そもそも本当に犯行に及んでいたのかも謎です。加賀丈史が行為に及んでる後ろでひたすら横行な演技で独白を始める主人公は、現実と夢の隔たりを表してるのかなと。主人公の抱く衝動的な感情は誰しもが抱えているもの。それを実際行動に移すか否かがその人の倫理の線引きです。壊れてしまった彼に向けられたとても直球な言葉"野獣死すべし"。
jaja

jajaの感想・評価

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これを観たのは、学生の時だから約40年前のことだ。あの頃は「蘇る金狼」とか、「処刑遊戯」とか、松田優作の映画を見て正直憧れていた。▼松田優作に憧れていたのではなく、彼が演じるピカレスク・ロマンにだ。改めて観ると、こんなものに憧れてたなんてずいぶん危ない奴だったのだと我ながら思う。▼だが一方で、自分の原点を見たような気もした。三つ子の魂百までというが、こんなのに影響されて今の自分があるのだなと思った次第。▼映画の方は、リップ・ヴァン・ウィンクルの話の後、急速に壊れていく。それまでは秀逸だっただけに残念。
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