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フリークス(怪物團/神の子ら)のmasamiのレビュー・感想・評価

3.8
本当にフリークスなのは誰か、という……。
オチは寓話的というか、よくある展開のように感じられるけど、当時ではかなり衝撃的だったのかな〜。ショッキングな展開ではあるよなー。オリジナル版ではヘラクレスが去勢されたり、クレオパトラが木にくくりつけられてそれをフリークスが囲ったり、っていうシーンがあって、ラストのハンスとフリーダの再会がなかったりしたらしい。そっちも観たいな…現存しないの悲しすぎるだろ🥲

この時代にこんな作品を作るのはショッキングだっただろう、と言う人と、昔だからこそ作れた作品、と言う人で別れてる感じがするけど、私は現代の方がこういうの作れない気がする…。天下のディズニー様もポリコレでガチガチになってる時代に、こんな炎上必至の作品無理じゃない?
でも、不思議と「いけないものを見てる」感覚はなくて、そこにいるフリークスたちの仕事現場の裏側を覗き見てる感じがして、全然差別的だとは思わなかったな〜。
こういうのに過剰に反応して差別だ!って騒ぎ立てる人って、臭いものに蓋をしたいというか、寝た子を起こしてわざわざ泣かせたくないというか、直視したくないんだろうなぁと思わされる。
でもこの作品から伝わるのは愛情だけだったよね。不思議と。

作品についてググってたら、こういう障碍者とかを見せ物にした他の作品を作ってたら健常者からクレームが入って中止になって、そしたら今度は障碍者たちから「自分たちの仕事を奪わないでくれ」ってクレームが入った、っていう話を見て、何が正義なんかわからんなぁと思った。

この時代の、うるさいくらいに声を張って喋る演技ってぶっちゃけあんまり得意じゃないけど、こういう素晴らしい作品は絶対に後世に残っていくべき!
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