このレビューはネタバレを含みます
「諦めずに頑張る物語」はいくらでもあるが、この作品は「頑張って諦める物語」。
夢を諦めることなく頑張ることが美化される昨今であるが、夢に敗れることが必ずしも悪いことではないはず。コメディタッチでありながら、それぞれの夢や努力、怠惰、嫉妬、結果が丁寧に描かれ、観る者に突き刺さる。(人によるかもしれない。似た経験を持つ人はきっとわかるのでははいかな…)
それを支える役者たちの演技が本当に素晴らしい。特に麻生久美子と安田章大には何度もはっとさせられた。
夢に敗れても笑顔でいる馬淵さんの清々しさは、本当に頑張った人だから許されるのだろう。